「はんなり」と京ことば

2017年06月30日

深支子色の外壁が目を引き、鮮やかな印象を与える物件「はんなり」

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その物件名である「はんなり」とは、京ことばで「陽気で上品な明るさ」「すかっとしたさま」の意味があります。
「はんなり」は、「な」もしくは「は」にアクセントを置いて発音します。

「はんなり」の語源は「花なり」の略ということであり、文法的には、花(華)に状態を表した接尾語「り」がついて、撥音化し強められた語(京ことば辞典引用)となっています。現在の京都においての一般的な使われた方としては「上品で明るいさま」「落ち着いたはなやかさを持つさま」等、主に色彩を用いられる場合がほとんどですが、趣きや眺めに使われる場合もあります。
また、派手な色使いやポップな蛍光色に対して使われることはあまりありません。

「はんなり」という言葉を見てみると、「はんなり」としたさまを感じさせる条件として、ある種独特の「上品さ」も不可欠のように思えてきます。ではその「上品さ」とは一体何か、そこを追求していくと、そこには京都の歴史に育まれた繊細な感性がおりなす「風情」や、四季を通して随所に表れる「京都らしい華やかさ」があるのかもしれません。

そしてそんな「京ことば」とは、京都で用いられている方言のことで京都弁(きょうとべん)、古くは京談(きょうだん)とも言います。

京ことばは、大きく分けて御所で話された公家言葉「御所言葉」と、街中で話される町ことば「町方ことば」に分類されます。前者の公家言葉は、宮中や宮家、公家のあいだで室町時代初期から女官によって話されたもので、明治以降も一部の門跡で継承されてきた。後者は、話者の職業や地域によって更に細かく分類することが出来る。

現在では京ことばをわかりやすきく学べる『もっと!もっと!京ことば』など本やCDなどもあり、京ことばを身近に感じることができます。他にもたくさんある京ことばは日常生活で使っている何気ないことばかもしれません。気になったら、是非「京ことば」を探してみてください。

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