「蕾傳」織部焼の向付

2017年06月29日

蕾傳のポストにつけている表札は「織部焼」の「青織部」という種類の「向付」と呼ばれる焼物をイメージし、デザインしました。

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青織部の向付はひとつひとつが違う形をしていたり、同じような形でも釉薬の掛け方が工夫されており、織部焼の個性を垣間見ることが出来ます。

・青織部の向付の形
向付の形には「梅形」「千鳥形」「傘形」「三日月形」のように、名前がつけられている形もあれば、決められた名前はなく様々な造形で個性的な器の形をしているものがあります。

・青織部の向付の色と文様
青織部の色については前にご紹介したように、器の一部に銅緑釉を掛け、掛けない部分には長石釉を掛け分け、長石釉の釉下に鬼板で絵を描いています。表面の具合で調子や色合を異にしている趣向は「片身替模様(かたみがわりもよう)」という着物の色替わりを取り入れていたと考えられています。

長石釉の釉下に鬼板で描かれている絵は文様を用いられていることが多いです。「梅花文」「網目文」「鋸歯(きょし)文」などの文様が、器の底や側面に描かれています。

織部は梅鉢文を非常に好み、梅花文は5種類ほどのバリエーションが存在します。

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織部好みの文様だと判明した網目文はモダンな図柄です。

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鋭角のノコギリの形の文様で、器の大きく大胆に描かれると迫力のあるデザインになる。

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古田織部は茶道だけでなく、茶器でも自由な創造性を好み「へうげもの」と呼ばれ、そんな「へうげた」茶器は織部好みと呼ばれ親しまれています。
どの御家にも必要な表札を"普通"とは違う、一風変わった青織部のような「へいげた」デザインと色合い、そしてひとつひとつが違う向付の形に仕上げました。

*上記掲載資料「古田織部の世界(株式会社宮帯出版社)」より抜粋

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