ヴェルナー・パントン展

2009年12月01日

現在、東京オペラシティアートギャラリーにて行われております「ヴェルナー・パントン展」に行ってきました。
ヴェルナー・パントン展

ヴェルナー・パントンとは1926年生まれのデンマーク出身者で、コペンハーゲンの王立美術アカデミーで建築を専攻した後、蟻のような形と斬新なアイデアからアントチェアーを作りだした巨匠アルネ・ヤコブセンの元で働きのちに独立、若干29歳で建築デザイン事務所を設立した20世紀でもっとも有名なデザイナーである。

彼が作りだす独創的なデザインの家具、建築や展覧会などの空間デザインは、これまでにない奇抜なフォルムと色彩豊かな照明で強烈なセンセーションを巻き起こしデザイン界のピカソと讃えられました。
中でもヴェルナー・パントンの代表作であるパントンチェアは、プラスチックの一体成型という非常に画期的な手法を用い、この素材でしか実現不可能な、寸分の狂いもない流れるような究極のフォルムの椅子を生み出しました。

完璧なまでにデザインされたフォルムは他の追随を許さないほどの完成度を誇り、実用性にも優れた椅子です。
そう、彼は奇抜で実用性のないモノを生み出している様に思われがちですが、限りなく現実的で実質可能なリアリストなのです。

そして展覧会には、パントンの実験精神とパントン・デザインの芸術性を世界に印象づけた家具のコレクションが数々紹介してありました。
アントンチェアー

体験ゾーンには、ファンタジー・ランドスケープと言う「未来のインテリア」をコンセプトにデザインされた洞窟空間の中で座ったり横になったりしながら、パントンのデザインを体感する事も出来ます。
ファンタジー・ランドスケープ

またパントンは、デンマークらしい「チーク材などによる木質スタイル」とは異なる、アメリカのミッドセンチュリーに影響を受けており、幾何学的模様を好んだという思いが反映された作品も多く存在しました。

個人的には、今まで見た事のない斬新なデザインのチェアや照明器具、色彩豊かなライティングでの空間演出など面白い要素が多くかなり楽しめました。
実際に作品に腰をかけられる体験ゾーンも用意されているので、かなりお勧めです。

12月27日(日)まで開催されておりますので、興味のある方は足を運んでみてください!

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