MOA美術館では夏休みコレクション展として葛飾北斎「冨嶽三十六景」が開催していました。
(※現在は終了しています)
冨嶽三十六景とは、葛飾北斎の作成した代表的な風景画・浮世絵のこと。「冨嶽」は富士山を指し、各地から望む富士山の景観とその地の特徴が描かれています。
当初は名前の通り、主版の36枚で終結する予定でしたが、作品が人気を集めたため追加で10枚が発表され計46枚になりました。追加の10枚の作品は「裏富士」と呼ばれています。
最終日ということもあり、平日にも関わらず来館しているお客様は多くいました。葛飾北斎の「冨嶽三十六景」は同時期の各地で展覧会がおこなわれることもありますが、それは版画なので刷った時期の違いがあれど作品としては同じように素晴らしいものを見ることが出来ます。
まず、驚いたのが美術館の大きさ!広さ!
入口を抜けてまず目に入るのが長いエスカレーターです。壁面や天井は照明が色彩のグラデーションを演出し、途中の円形ホールでは日本最大の万華鏡のマッピングに目を奪われます。
エスカレーターを上がりきると大自然の壮大な景観と視界いっぱいに広がる相模灘を望む広場に出ます。20世紀を代表するイギリスの彫刻家ヘンリー・ムアの「王と王妃」が設置されていました。
そしてようやく到着した展示室では、夏休みコレクション展・北斎「冨嶽三十六景」が開催されていました。なんとこの北斎の展示会はすべて撮影可能でした!
雑誌やポスターで見るのとは違い、やはり本物ならではの視覚で見て取れる色合いや感じ取れる風合いがありました。私自身は他の場所で飾られている「冨嶽三十六景」を見たことがなかったのですが、同行してくださっていた先生によると「非常に状態の良い作品」が展示されていました。
他にも、葛飾北斎に強い影響を受けた歌川広重が制作した「保永堂版 東海道五十三次」のうち20作品ほどが展示されていました。
館内施設には黄金の茶室や能楽堂があり、美術館の敷地内には、唐門から入ると茶の庭が広がり、復元された光琳屋敷が目に入ります。周りには茶屋もあり、ゆったりとした空間を楽しむことが出来ました。
美術館に展示されている作品だけではなく、美術館の敷地全体にも作品がある、そんなふうに感じさせる美術館でした。
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投稿者:さくらい | 日時:2017年9月15日 10:01
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